『耳に残るは君の歌声』 ジプシーのジョニー・デップがいい!(英2000年)

『耳に残るは君の歌声(The Man who cried)』 ジョニー・デップ/クリスティーナ・リッチ/ケイト・ブランシェット

本日の1本!管理人ソフトポケットのコメント

M softpocket

この映画の見どころは、迫害を受け、最下層の人間であることを強いられてきたジプシー(ロマ)とユダヤ人の魂が、おのずとひかれあい一つになるところだと思うのです。

全体的に暗いトーン、ほとんどモノクロを思わせる沈鬱なムードの中で、美しいオペラの舞台、子守歌、ジプシーキャラバンで燃えるたき火、ジプシーの見事な白馬、ロマニーの音楽、花火、大砲の爆発、沈みゆく船、などの断片が、映画を見た後次々にフラッシュバックされます。

オリジナルアメリカンの血を引くといわれるジョニー・デップは、ジプシーにひとかたならぬ愛着を持っているようで、ジャスミン・デラルの『ジプシー・キャラバンにも友情出演しています。骨の髄まで反骨精神

ジプシーは馬を商うので、元来馬の扱いがうまく(あ、オヤジギャグ)、映画には見事な白馬が登場しますね。白馬に乗った王子様ならぬジョニー・デップでした。とても印象的なシーンです。

ちなみに、スペインのアンダルシア地方などに行くと、カテドラルの周りでたくさんのジプシーが観光馬車の客引きをしています。大通りで一頭立て、または二頭立て馬車を引いていくアンダルシアのジプシー(ヒターノ)たちの馬は、イギリスのアイルランド系のジプシーの持つ馬と比べると比較にならないほど素晴らしいです。この映画のジプシーたちよりずっといい暮らしをしていそうです。

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アンダルシアのロンダという小さな町の闘牛場の前にいたジプシーの観光馬車。

ロシア人ダンサー、ローラ役のケイトブランシェットのロシア語なまりの英語が、もの悲しく魅力的です。フィゲレへの友情とパトロンの心をつなぎとめようとする野心の間で揺れ動くさまが悲しく、人間を極限の状態に追い詰める戦争に絶望的な怒りを感じずにはいられません。

評価 ★★★

簡単なあらすじ

第二次世界大戦中のヨーロッパで、迫害されるユダヤ人の少女フィゲレ(クリスティーナ・リッチ)と、迫害されるジプシーの男(ジョニー・デップ)が出合い、いつしかひかれあう物語。

ロシアの貧しいユダヤ人村に父と祖母とともに暮らしていたフィゲレ。貧しいながら父は優しく、彼女にいつも美しい子守歌を歌ってくれた。しかしある日父は、仲間達とともにアメリカに出稼ぎに出てしまう。そして村はユダヤ人狩りにあう。

フィゲレは父の写真とともに何とか難を逃れるものの、孤児となる。そのまま英国に収容され、英国人の子供のない家庭に引き取られ養子として育つが、家族や学校になかなかなじめない。学校ではフィゲレという名前を強制的にスージーに変えられてしまうが、美しい声で歌えることから、やがて成長すると歌手になりパリの歌劇団へ。

その劇団の美しく野心的なロシア人ダンサー、ローラ(ケイト・ブランシェット)と親しく話すようになる。彼女は貧しさから抜け出すために、イタリア人のオペラ歌手ダンテの恋人に、フィゲレはジプシーの青年(ジョニー・デップ)に出会いやがて恋に落ちる。

キャスト&制作

監督 サリー・ポッター
脚本 サリー・ポッター
製作 クリストファー・シェパード
製作総指揮
シモーナ・ベンザケイン
ティム・ビーヴァン
エリック・フェルナー
出演者 クリスティーナ・リッチ
     ジョニー・デップ
音楽 オスバルド・ゴリホフ
撮影 サッシャ・ヴィエルニ
編集 エルヴェ・シュネイ
製作会社 スタジオカナル
ワーキング・タイトル・フィルムズ
アドベンチャー・ピクチャーズ
公開 2000年12月8日
上映時間 100分
製作国 イギリス・フランス

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ツーリスト
ジプシー・キャラバン

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